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オッサンの実力を教えてやるぜ!

ポイントカードを捨てる男、拾う男

お題「現金な話【最近得した話】」

2000年前後の西川口、そこは日本全国から人が集まる場所として異様な活気を見せていた時代があった。

己の欲望を吐き出したい男とそれを受け止めて稼ぐ女のせめぎ合いは西川口の様々な場所で行われ地域経済はそれなりに潤っているように見えた。

そんな西川口は時の流れとともに活気を失い2019年の現在はひっそりとした街に変化を遂げようとしている。

かつての西川口に足しげく通った男どもは口をそろえてこう言うかもしれない。

「一生困らないと思っていた...」と。

紙ベースのポイントカードにハンコ

令和の時代におけるポイントカードとはスマホ端末でアプリを登録して...のようなタイプが多い。

もちろんPONTAカードや楽天カード、nanaco等のようなカード式もあるが2000年前後は紙ベースのポイントカードが主流の時代だ。

店が発行する紙のポイントカードにハンコを押す、ハンコの量に合わせて特典があったり値引きされるといった方式が主流だったと記憶している。

そのような紙ベースのポイントカードは当時の西川口でも...というよりは現在もだがかなりの枚数が発行されていた。

 

まだゴミ箱が設置されていた駅のゴミ箱に捨てるは当然としてコンビニのゴミ箱には相当量のポイントカードが捨てられていたはずだ、歩道でもぐしゃぐしゃに小さく丸められたポイントカードらしきものが落ちているのを目にした男どもも多いだろう。

紙ベースのポイントカードとて作るには金がかかる。かなりの枚数が必要だったはずと考えれば西川口における印刷系の業種も潤っていたはずだ。

お得になるはずのポイントカードを携帯できないワケ

なぜ貯めればお得な特典がつくポイントカードを捨てるのか?

なぜ頻繁に通う店のポイントカードを携帯できないのか?

理由は様々だが大きくわけて2パターンの理由が存在する。

  1. その店には二度と行きたくない
  2. 彼女や妻に見られると問題が起きる 

初めて訪れた飲食店の味が自分に合わなかった場合、不味かったので再び訪れることは無いと判断した場合、その店で紙ベースのポイントカードが発行されたとしても大切に保管する人は少ないだろう。

さすがに店の正面で捨てることは出来ないからポケットに入れて少し離れた場所のゴミ箱に捨てる。

 

もう一つのパターンは悲しい、本当はポイントカードを捨てたくないのに捨てるしかないのだ。

テレビドラマでもよく目にするシーンがあるだろう、夫のスーツのポケットから、財布の中から...

そのようなポイントカードを彼女や妻が目にする可能性がある場所へ入れておく時点で脇が甘すぎるのであって現実的ではない、

あれはドラマだからなのだ、物語を構成するにあたっての一コマだからこそバレやすい場所にバレてはいけない物を入れてしまうのだ。

 

現実的にポイントカードを捨てたくないのであれば自宅以外のどこかの場所へ「隠す」のが最もよく、当時西川口に通い詰めていた私の友人や同僚や先輩で妻帯者や彼女持ちはそのようなポイントカードを自分だけが知っている街の何処かに隠していた。

やっている事は少年が家に持って帰れない大切なアイテムを公園のどこかに隠す・埋める行為と何ら変わりが無い。

”男はいつまでたってもガキのまま”とはよくできた言葉とシミジミ思う。

拾われるポイントカード

大の大人ともなればポイントカードの隠し場所ぐらいいくらでも思いつきそうなものだ。

しかし現実は違った。

考えてもみてほしい。大人が単独で公園で穴を掘る時点で相当に怪しい行為だ。

そうなるとポイントカードの隠し場所がどこになるか?

現実は自動販売機の下ぐらいしかなく、ドリンクを購入して受け口から取り出す際に隠すのだ。

 

そのようにして隠されたポイントカードと次回指名無料券の類、しかし次に訪れると隠したはずのポイントカードは往々にして無いと友人たちは嘆きの表情をみせていた。

そして代わりに違う店のポイントカードがあった... そう、そうなのだ、皆考える事は一緒であり潔くポイントカードを捨てられない男は自販機の下へ隠していたケースが多くみられたのだ。

そして他人が隠したポイントカードを拾い、店やポイントの貯まり具合をチェックする。

場合によっては拾ったポイントカードの店に行き実際に試してみる、よかった場合は誰が貯めたか分からないポイントに自分のポイントを付加して再び自販機に隠す...

 

もうお分かりだろう、 当時西川口の自販機には極希だが真の意味で「当たりが出る自販機」が存在していたのだ。

当たりは滅多に引けない

この情報を聞いた当時の私は西川口の中心から少し離れた場所の自販機下巡りをしたことがある。

やはりポイントカードを隠す場所は中心地ではなく少し離れた場所が人間の心理というもの、そして実際に誰かが苦労して貯めたであろう当たり直前のポイントカードを引いたこともある。

しかし自販機の下とは本来ポイントカード狙いの場所ではない、そこは小銭を落としてしまった人が残していった小銭を狙うハンターが探す王道ともよべる場所だ。

そのようなハンターとは見つけたお宝は根こそぎもっていってしまうというもの、とくに夜ともなれば自販機の前でゲットしたポイントカードを舐めるように見ていたハンターを目撃したことも少なくない。

因みに当たりを引いた先輩がポイントカードを店舗に持って行ったら有効期限切れ、店員に疑われるとイヤなので常連のフリをしてフリーで入ったらトンデモナイモンスターだったと偉そうに武勇伝を語られたことがある。

その体験談を語る先輩の目が光り輝いていたことは今でも忘れない思い出だ。

「ポイントカードを捨てる男、拾う男」完